特定飛行とは?9種類の定義と必要な手続き
2022年12月の航空法改正で「特定飛行」という概念が整理されました。特定飛行に該当する飛行を行う場合、 操縦者の資格・機体の認証・許可申請など様々な要件が課されます。
1. 特定飛行とは
特定飛行とは、航空法で定められた「特に安全上の配慮が必要な飛行」のことです。飛行禁止空域での飛行(4種類)と特定の飛行方法(5種類)の合計9種類が該当します。
特定飛行に該当する場合、操縦者の資格・機体認証・許可申請の要否が、飛行カテゴリー(I〜III)によって変わります。 まず自分の飛行が「特定飛行か否か」を判断することが重要です。
2. 9種類の特定飛行一覧
| No. | 区分 | 種類 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 1 | 空域 | 空港等の周辺の空域 | 進入表面・転移表面・水平表面等の制限表面内。主要空港は制限が厳格。 |
| 2 | 空域 | 地表・水面から150m以上の空域 | 高層ビル撮影・鉄塔点検などで問題になりやすい空域。 |
| 3 | 空域 | DID(人口集中地区)の上空 | 市街地・住宅密集地の上空。国勢調査で指定されるエリア。 |
| 4 | 空域 | 緊急用務空域 | 災害・警察・消防活動のために一時指定される空域。 |
| 5 | 方法 | 夜間飛行 | 日没後〜日出前の飛行。照明設備の義務付け等がある。 |
| 6 | 方法 | 目視外飛行(BVLOS) | 操縦者の目視外での飛行。レベル3・4飛行の核心。 |
| 7 | 方法 | 人・物件から30m以内での飛行 | 第三者や建物・車両から30m未満での飛行。 |
| 8 | 方法 | 催し物上空での飛行 | 多数の人が集まるイベント・行事上空での飛行。 |
| 9 | 方法 | 危険物の輸送・物件の投下 | 爆発物・毒物などの輸送や、物件の投下を伴う飛行。 |
3. 飛行カテゴリーI・II・IIIとは
特定飛行はリスクレベルによって3つのカテゴリーに分類され、それぞれ求められる要件が異なります。
立入管理措置を講じた上での特定飛行。国交省への許可申請は不要。飛行計画通知(DIPS)は必要。
必要な要件:機体認証・操縦ライセンス不要(ただし飛行ルールは遵守)
立入管理措置なしでの特定飛行(有人地帯以外)。国交省への許可・承認申請が必要。
必要な要件:二等以上の操縦ライセンス(または同等の安全基準)・機体認証(第二種以上)
有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)。最もリスクが高い。
必要な要件:一等操縦ライセンス・第一種機体認証・許可・承認申請
4. 手続きの流れ
飛行が特定飛行に該当するか確認
9種類のいずれかに当てはまるか確認します。
カテゴリーの判定
立入管理措置の有無・飛行エリア(有人地帯か否か)でカテゴリーを判定。
カテゴリーIIまたはIIIの場合:許可・承認申請(DIPS2.0)
飛行10日以上前を目安に申請。承認まで数日〜2週間程度かかります。
飛行計画の通知(DIPS2.0)
特定飛行の場合、飛行の24時間前までにDIPS2.0で飛行計画を通知します。
飛行前チェックリストで確認
許可・承認番号を確認し、27項目のチェックリストで最終確認。D-HUB+で自動生成されます。