EUドローン規制の概要【Open・Specific・Certifiedカテゴリ】
2021年以降、EU域内ではEASA(欧州航空安全機関)が策定した統一規制が適用されています。 この記事では3つのカテゴリー体系とA1/A2/A3サブカテゴリーをわかりやすく解説します。
注意:EU規制は各EU加盟国に適用されますが、国によって追加制限や手続きが異なる場合があります。 渡航先国の航空当局(例:英国のCAA、フランスのDGAC等)の最新情報を必ず確認してください。
1. EU統一規制の背景
2021年1月以前、EU各国はそれぞれ独自のドローン規制を持っており、国をまたいで飛行する際のルールが煩雑でした。 EASAがリスクベースのアプローチで統一規制を策定したことで、EU域内の27か国(+英国・ノルウェーなど一部適用国)で共通のルールが適用されるようになりました。
リスクベースアプローチ:規制の厳しさは機体の重量だけでなく、 「飛行エリア(都市部/農村部)」「飛行高度」「運用シナリオ(目視内/目視外)」などリスクの高さに基づいて決定されます。これにより、安全な環境での軽量機の飛行は比較的自由度高く運用できます。
2. 3つのカテゴリー
低リスク飛行向け。許可不要で飛行可能(条件あり)。機体重量25kg以下・高度120m以下・目視内・非密集地上空が基本条件。最も多くのドローン利用者が該当するカテゴリー。
中リスク飛行向け。運用シナリオに応じた承認・認可が必要。リスクアセスメント(SORA)の提出が求められる場合がある。目視外飛行・密集エリアでの飛行などが該当。
高リスク飛行向け。有人機と同等の認証・ライセンス体系が適用。旅客輸送ドローンや大型貨物ドローンなどが該当。現時点での実用例はまだ限られる。
3. Openカテゴリーの詳細(A1/A2/A3)
Openカテゴリーはさらに3つのサブカテゴリーに分かれており、機体のC-class(重量クラス)と飛行エリアによって適用されます。
| サブカテゴリー | 機体重量 | 飛行制限 | 資格要件 |
|---|---|---|---|
| A1 | 250g未満(C0クラス)または 900g未満(C1) | 人の真上飛行は避ける(C1は群衆上空不可) | オンラインコース修了(C1) |
| A2 | 4kg未満(C2クラス) | 人から30m以上(低速モードで5m可)・非密集地 | オンライン学科試験・実地スキルの証明が必要 |
| A3 | 25kg未満(C3〜C5クラス) | 人・建物・工業地域から150m以上離れた場所 | オンラインコース修了 |
EUでは機体に「Cクラスラベル」が貼付されており、どのサブカテゴリーで運用できるかを示します。 ただし、既存機体の多く(C-classラベル未取得)はA3サブカテゴリー相当の制限が適用されます。
4. 日本の規制との比較
共通点
- ✓機体登録義務あり
- ✓最高高度120m(EU)/150m(日本)の制限
- ✓密集地での飛行に許可が必要
- ✓リスクに応じた段階的な規制体系
主な違い
- •EUは250g未満のC0クラスは資格不要(日本は100g以上は登録必要)
- •EUはリモートID発信が機体に内蔵義務(C0除く)
- •日本はDID(人口密集地区)の概念、EUは密集エリアの距離制限